1000円でスーツ販売した話

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2022年11月17日

1995年1月17日。

関西に在住の方はおそらく忘れる事がないであろう日。阪神淡路大震災が起きた日です。

ボクも当時は大阪市に住んでたのであの暴力的な揺れの恐ろしさはいまだに忘れられない(それやなくてもビビリやのに)

全国、いやいや全世界からたくさんの励ましや援助があった事、本当に素晴らしいと思った。

勤めてた会社は元々神戸が本社でスタートした。震災のど真ん中にある会社として何か手助けしたいと。

アパレル商社として・・・うちの会社ならではの支援方法がええんちゃうか?と。

いろんなとこからたくさんの援助物資が届いて、逆にそれを被害に遭ってる方へ届ける事が困難になってきて問題になってたからね。

被災された方は避難所で苦労されてる。家は崩れたり焼失したりと何もない状態。そんな方たちにスーツを支援してみてはどうか?という案が出た。

それええやん!って。ユニフォーム事業部で手分けしてやりましょうという事になった。

採寸や裾上げ、いろんなことを想定したけどひとつ問題が。

最初は無償提供でしようとなってたけど、「ちょっと待って」と。

「無償提供は問題ではないけども、タダにすると誰でもかれでも受け取りに来るんちゃうか?本当に欲しい、本当にスーツが必要やという人に届かなくなるんちゃうか?」という意見が上がってちょっと議論になった。

確かにね、採寸や裾上げせずただ配るだけなら簡単。それやとちょっと無責任な感じになるし、どうする?信じたいけどタダならもらわな損やんかとか貰とけ貰とけーみたいな人もおるやろしと。

いろんな事を考えて苦肉の策「1000円だけもらおう」と。もらったお金は寄付しようと。

で事前にある避難所になってるとこ(小学校やったかな?)の自治体に〇月×日にスーツの販売をする旨を伝えてアナウンスしてもらって。

販売当日。

来てくれるかなぁ?と思ってたけどたくさんの方が来てくれた。

「助かるわ~。スーツ全部燃えてしもたしどうしようか思うてたんや」「これは嬉しいですわ。有難うございます」と感謝されたけど、逆なんよね。ボクらの方が「ホント大変でしょうけど皆さん頑張ってください!」と声掛けしながらスーツを渡す時に笑顔になってもらえる事が嬉しくて。

なかにはね、「おまえら金とんのか!」って言う人もおられたね。想定してたから丁寧に説明してわかってもらえたけど。こんな言い方したくないけど正直何万円てするスーツで1000円もらったトコでなんにもならへんしね。

あ~あとね、ある男性が何度も来たなぁ。出来るだけたくさんの人にという事で一人1着という決まりでやってたのよ。

2回目「は?1着だけなん?もうひとつ欲しいねんけどなぁ、アカンの?」って。カクカクシカジカ・・・・でお引き取りいただいたら少し時間空けて違うとこに採寸しに並んでた。3回目。

「あの~、さきほどご説明させていただきましたけどお一人につき1着と決まっておりますので」

「は?違うで。オレ初めてや」

うちのスタッフも明らかな嘘にちょっとイラッとしつつ「いやいや、あなたさっき来られてましたやん。そんなんルール違反ですからダメですよ」

なんとかトラブルにならんように冷静に対処(汗)

軽い押し問答の末、その男性が言う。

「違うねん!オレのな、弟のやねん!おんなじ体型やから!」

「弟さんに来てもらってください」でスゴスゴ(笑)

さすがに

「あのおっさんホンマ・・」

って爆笑したけどね。

あれからもう27年も経つんやね。

体型変わって入らへんスーツ見て思い出したのでちょいと書いてみたす。


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